市役所などの無料相談とカウンセリングの違いとは

市役所などの行政機関では、いくつかの無料相談の窓口があります。
カウンセリングの相談内容と近いものでは、日常生活におけるさまざまな問題や育児、夫婦関係などの家庭の問題などの相談ができます。

行政機関に相談をする人は、カウンセリングだと思って利用される方もいるようですが、実際はカウンセリングとは違った対応であることが多く、行政の相談を利用した後でカウンセリングルームを訪れるという方もおられます。

行政の無料相談とプロのカウンセラーによるカウンセリングは下記のような違いがあります。

行政は相談員はアドバイザー

行政で行われているカウンセリングは、カウンセラー資格がありカウンセリングの専門知識や経験が十分な人が対応してくれるわけではありません。
(中には臨床心理士や公認心理師資格を持っている人もいるかもしれません)
それに、行政の相談員は、どちらかというと相談に対して早い段階から何らかのアドバイスをします。

アドバイスをすること自体が悪いわけではありませんが、プロのカウンセラーはアドバイスが的を外れた時の危険性やタイミングを間違ったアドバイスの無力さ、そして話をよく聴くことでアドバイスが必要なくなる場合もあることをよく理解しているので、アドバイスは適切なタイミングを見て行います。

実際、悩みがあっても感情も思考も整理されていて、アドバイスをもらった場合に実行に移せる状態でなければ、アドバイスを聴いても効果はありません。
カウンセラーは、そのことをよく理解しているのでクライエントの話を聴いた時、心の整理を優先しなければいけないかどうかを見極めようとします。

行政の相談員は、相談に来た人に問題の解決につながる情報を提供するという意識があること、カウンセリングを専門的に学んでいるわけではないことから、相談=アドバイスという感覚が強いように感じます。

行政の無料カウンセリングを利用される場合は、カウンセリングというよりもアドバイスを含めた情報を提供してもらえる機会だと理解した上で利用された方がいいと思います。

行政は専門知識と技術を持った人が対応するとは限らない

上記にも書いていますが、行政では、職場の異動で相談業務に就く人が変わるケースもあるので、必ずしも資格や専門知識を持った人が対応してくれるとは限りません。

例えば、育児で悩んでいるお母さんで熱心な方は育児書を何冊も読まれているので、場合によっては行政の相談員よりも知識が豊富な場合もあります。
自分の知っていることを聴くことも、自分の得た知識と同じことを言ってもらえて安心できるという効果がありますが、悩みが深い場合はさらに深い知識と経験を持った専門家のサポートが必要となります。

ただ、開業しているカウンセラーだからと言って知識が豊富だとは言えないところもあり、胸を張って有料でもプロのカウンセラーに相談した方がいいと言えないところが現在のカウンセリング業界の現状でもあります。

自分の感情や思考が整理できていない、悩みの原因がわからない、わかっているけど現状が変えられない、確かな知識と経験のある人に相談したいという方は、精神医学や性格学の知識が豊富なカウンセラーにカウンセリングを頼まれることをお勧めします。

行政とカウンセリングルームの使い分け

行政の相談窓口の良い点は無料であるということです。
AXIAのクライエント様の中には、行政相談とカウンセリングを上手く使い分けている方もおられます。

自分でも何となく答えはわかっているけど後押しをしてほしい場合やただ話を聴いてもらうだけで気持ちの整理がつきそうな時は行政相談を利用して、話を聴いてもらいながら自分の考えを掘り下げたい時、専門的なアドバイスをもらいたい時はカウンセリングを利用されています。

そのような活用方法が自分の生活に合っていて、心理状態の安定が図れるのなら良い利用の仕方だと思います。



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