心の病になったらどこに相談に行けばいいのか?

心の病や悩みが生じた時、改善のために自分がどんなサポートを受けることが適切なのかを知っておくことはとても大切です。
対処が違えば、改善できるものも改善できないということになってしまうからです。

しかし、心の病や心の悩みを抱えている状態で、相談すべきところを間違っているという方は少なくありません。
本来は、悩みを抱えた方は専門知識があるわけではないので、間違って相談にいってしまうのです。

このページでは、公認心理師が心の病になったら精神科や心療内科などの病院に行くべきなのか、カウンセリングルームに行くべきなのか悩んでいる方に、その違いを説明したいと思います。

精神科と心療内科の違い

心の病で病院を探すと言っても精神科と心療内科の違いは何なのかという疑問を感じる人もおられると思うので、まずは精神科と心療内科の違いをお伝えします。

精神科の特徴

精神科とは、精神科の専門医がいある病院であり、統合失調症、躁うつ病、うつ病といった精神病の治療から、アルコールや薬物依存といった依存症の治療を行っている病院です。
体の臓器でいうと、脳の働きを薬や習慣改善によって整え、心が健康になるように助けてくれるお医者さんがいる病院です。

あと精神科には、精神医学の専門医が在中していることが多く、専門医だからこそできる医療的な処置もあります。
幻聴や幻覚に悩まされている、気分の落ち込みが続いているが原因がわからない、時々異常なくらい気分が高揚して問題のある行動をしてしまうというような方は、精神科の受診をお勧めします。

心療内科の特徴

心療内科は、主にストレスの影響で神経や内臓の働きが悪くなったものを薬によって改善してくれる病院です。
基本的には、内科の一種だとお考え下さい。

何らかの異常を感じて病院に行った時、異常はないと言われた、自律神経の問題かもしれないと言われたという場合なら、原因がストレスである可能性も高いので、そんな時に掛かる病院が心療内科です。

精神科と心療内科は、まったく違う治療をしているというわけではなく、そこに通っている患者さんは同じような症状を持った人たちですが、その症状が生じている原因によって通うところが違ってくると考えて下さい。

精神科は、心療内科でケアしてくれる症状も対応してくれる可能性は高いですが、精神科が本来対応している症状は、心療内科での対応が難しくなるため精神科にいくことを勧められることがあります。
そんな時は、素直に精神科を受診して下さい。

自分が抱えている症状はストレスだなと感じたら心療内科に行って下さい。
特にストレスになるようなことはないのに不安、抑うつ、不眠、イライラが続いている、幻覚、幻聴、妄想があるという場合は精神科に行った方が良いで
しょう。

精神科や心療内科とカウンセリングルームの違い

心の病の病院は精神科と心療内科で、医師資格を持ったお医者さんがいます。
カウンセリングルームは、カウンセラーがいます。
カウンセラーは、人によって持っている資格はさまざまですが、国家資格である公認心理師に相談をしたい場合は、カウンセリングルームの情報を良く確認してから相談を依頼して下さい。

精神科や心療内科とカウンセリングルームの違いは、医者とカウンセラーの違いを説明すると、自分はどこに相談に行けばいいのかがわかりやすくなると思います。

下記で説明する情報は、とても重要な点なので頭に入れておいて頂けると安心です。

病気の診断に関する違い

精神科医とカウンセラーの大きな違いとして、まず医者は病気の診断を下すことができますが、カウンセラーはできません。
心の病に対しては精神障害者手帳と自立支援医療とい制度があり、これを受けるためには医師に診断が必要となります。
また、職場を心の病で休職する際の手配、傷病手当の手続きにも、医師の診断が必要となります。

薬の処方に関する違い

医者は薬を処方できますが、カウンセラーはできません。
心の病は、薬によって症状をコントロールする必要がある場合がありますので、そのような場合は、通院が必要となります。
お医者さんの一番重要な役割は、心の病に対する対応として脳という臓器を視点を置き、症状に合わせて適切な薬を適切な量出すことです。

話を聴く目的の違い

お医者さんが話を聴くのは、正しい診断を行うため、そして症状が改善させるために適切な種類、適切な量の薬を出すためです。
感情を受け止め、ストレスを緩和し、孤独感を和らげ、気づきを促すという目的で話を聴いてくれるわけではありません。
その点を期待して病院に行くと、期待外れに感じてしまいます。

自分の現状や心境はカウンセラーに話して下さい。
カウンセラーは、心理的なアプローチによってクライエントの悩みが改善するためにサポートをする仕事なので、話をじっくりと聴いてもらえます。

カウンセリングルームを活用する理由

上記のことを踏まえて、カウンセリングルームは下記のような理由で活用していただければと思います。

  • 自分は病院に行くべきか、カウンセリングを継続するべきか知りたい
  • 感情や生い立ち、今置かれている環境について話を聴いてほしい
  • ストレスで症状が出ているけど薬はできるだけ飲みたくない
  • やってはいけない行動を止めることができない
  • 人間関係で悩み続けていて、ストレスを抱えている
  • 自分の性格や行動を変えて、人生をより良くしていきたい
  • 子供、夫、妻、両親など家族のことで悩んでいる


弊社は、公認心理師が在籍しているカウンセリングルームです。
そのため、このページを読んで頂きカウンセリングを受けた方が良いなと感じた方はご利用下さい。

もし、話を聴かせて頂い上で、精神科や心療内科に行って頂く必要があると感じた場合は、その理由を説明して精神科や心療内科にも通って頂くことを提案させて頂きます。

精神科や心療内科の通院を進めるということは、カウンセリングルームには相談できなくなるということではないので、その点はご安心下さい。
弊社には、精神科や心療内科への通院もしながら、カウンセリングは弊社で受けているという方もたくさんおられるので、そのような形でご利用頂くことも可能です。