心の悩みの相談は大阪のAXIAへ
- 2020/05/19
- 相談事例
-
対人恐怖症
自己臭恐怖症の克服とカウンセリング
自分のニオイが気になる自己臭恐怖症
カウンセリングには、自分のニオイが気になるという内容で来談される方がおられます。
周囲の人から「気にするな」と言わることもあるそうですが、それでもやっぱり気になってしまうというのが現状で、悩みを抱えて相談に来られています。
人に気にするなと言われても、自分のニオイが周囲の人の迷惑になっていないか気になってしまうというのは、当事者にとって辛いことです。
このような悩みは、身近な人に相談してもなかなか分かってもらえないという点も当事者の苦しみになっています。
このような悩みを持っている人は自己臭恐怖症という心の病である可能性があります。
自己臭恐怖症とは、自分が何らかのニオイを発していて、それが他人に不快感を与えているのではないかと感じてしまう症状です。
他人が鼻をすすったり、咳ばらいをしたり、顔を背けたりすると、自分のニオイが原因だと思ってしまい、人と接することが怖くなってしまうのです。悪化すると外出することすらできなくなってしまいます。
自分は絶対に臭いと確信している
自分のニオイが気になって家族に聞いてみると「別に臭くないよ」と言われる。
臭くないのかなと一瞬思うけど、家族以外の人たちは鼻をすすったり、咳払いをしたりするからやっぱり自分は臭いんだと思う。
家族は自分に気を遣って臭いと言わないだけかもしれない、家族はニオイに鈍感だから気付かないだけかもしれない、家ではニオイが出ていないだけかもしれない等と考えてしまい、自分が臭くないと思うことができません。
だから、頻繁に汗拭きシートで身体を拭く、ニオイが出る物を食べない、わきがではないかと疑って手術を受けるといった対策を打つのですが、ニオイがしている感覚は消えないまま。
自己臭恐怖症の大半は「幻臭」と呼ばれるものでニオイはしていませんが、自分は絶対に臭いと確信しているのです。
思いを抑圧すると余計にニオイが気になってしまう
ニオイが気になるという場合、その思いを言葉にできずに抑圧すると余計気になってしまいます。
カウンセリングに来られている多くの方が「気にするな」と言われて「気になっている」と言いづらくなり、余計にニオイが気になるようになったと言われています。
またニオイに関すること以外にも、普段から自分の気持ちを言葉にすることをためらう傾向にあるため、日常生活の中で抑圧している思いがいろいろあるというのも自己臭恐怖症の人が抱えている問題です。
自己臭恐怖症の人にとってカウンセリングを受けることが必要なのは、自分の思いを吐き出せる機会を得ること、自分の思いを伝えることに慣れていくことができるからです。
自己臭恐怖症の人に見られる傾向
完璧主義で二極化思考
自己臭恐怖症の人のカウンセリングを行っていて感じるのは、完璧主義者が多いということです。
完璧主義者は、失敗をすることや間違うことを恐れて行動を起こすことをためらう傾向が強い人です。
常に自分のことを良いか悪いか、正しいか間違っているか、という二極的な評価をしてしまうという特徴もあります。
上記のような性格傾向がある上で、何かをきっかけに自分のニオイが気になり始めると自己臭恐怖症になってしまいます。
他人に対しても迷惑を掛けてはいけない、不快に思われてはいけないという思考があるので、自分がニオイを発していると思ってしまうと、そのことが気になって仕方なくなってしまうのです。
極端な我慢強さ
自己臭恐怖症の人は非常に我慢強い傾向が見られます。
一般的に耐えられない範囲のことまで耐えられるほどの我慢強さを持っている人ばかりです。
「私は全然我慢強くない」と言う人もいますが、現状ニオイのことが異常に気になる状態で生活できているだけで十分我慢強いと言えます。
自分一人で抱え込んで何とかしようとする。
本当はしんどいのに弱音を吐いたり愚痴を言ったりすることがない。
胃潰瘍など身体症状が出るまで限界を超えて頑張り続けてしまう。
ニオイが出ているという感覚は、我慢によって抑え込まれた感情や欲求が漏れ出したものではないかと言われています。
自己否定の習慣
人間にとってニオイというのは切っても切り離せないもの。
自分が自分である以上、ニオイはなくすことができないものだと言えます。
自分のニオイが臭くて人に迷惑をかけてしまうと否定的に捉える背景には自己否定があるわけです。
「人間臭さ」という言葉がある通り、人のニオイというのは生来の感情や欲求と結びついています。
自分が自分であることが嫌であれば、自分の感情や欲求、そこにあるニオイを否定するというのは当然の流れです。
自己臭恐怖症の人に自分の良いところ悪いところについてお聞きすると、たいてい「悪いところはすぐ出てきますが良いところは見つかりません」と言われます。
常に自己否定を繰り返しているから自分のニオイ、自分らしさを受け入れることができないのです。
自己臭恐怖症の回避による悪化
ニオイを嗅ぎ取られる可能性がある場所を回避
自己臭恐怖症の人は、車、電車、教室、職場、エレベーター、カラオケボックス等、自分のニオイを嗅がれてしまう密閉空間を避けながら生活しています。
他人に迷惑を掛けたくない、ニオイで迷惑を掛けてしまうことへの罪悪感が非常に強いからです。
その結果、行きたい場所に行けずやりたいことができない状態となり、楽しい嬉しいと感じる機会が減っていく。
鬱々とした気持ちになることでよりネガティブな思考が加速し、ニオイのことを考えては落ち込むようになります。
ニオイがなければやりたいことができるのにと思えば思うほどニオイへの執着が強まる。
自己臭恐怖症は悪化していくのです。
人とのかかわりを回避
人とかかわると自分のニオイを嗅がれてしまうことになります。
だから、自己臭恐怖症の人は人とのかかわりを避けるのに必死です。
他人と距離を置きながら接するから相手に壁を感じさせてしまう。
相手があまりかかわってくれなくなることで自分が臭いから嫌われたんだと思います。
上手くいかない原因をすべて自分が臭いことに結び付け、ニオイへの執着を強めていく。
「このニオイさえなければ」と思うことで自己臭恐怖症は悪化していきます。
自己臭恐怖症かもしれないと感じたらカウンセリングへ
カウンセリングでは、自己臭恐怖症だけでなく、さまざまな恐怖症の相談に対応しているので、自分自身、もしくは家族が自己臭恐怖症かもしれないと感じたら相談にお越し下さい。
カウンセリングでは、ニオイが気になるということから始まり、その他生活の中で気になっていることなど自由に話をして頂くようにしています。
仕事や学校のこと、友人や家族などとの人間関係など、生活の中で気になっていることを話して下さい。
不安や恐怖感は、言葉にすることにより和らぐという特性があります。
カウンセリングの中で不安や恐怖を吐き出して下さい。
自己臭恐怖症と認知の歪み
自己臭恐怖症の人はニオイのことを中心に認知の歪みを抱えているため、カウンセラーが丁寧にお聴きして自由に話していただくだけでは克服に至りません。
カウンセラー側からの積極的な働きかけが必要なのです。
ニオイが与える影響の大きさ、一般的な人たちのニオイに対する捉え方、人間の要素としてのニオイ等の観点から認知の歪みを修正していきます。
認知の歪みはニオイ以外のことに対しても多々ありますので、詳しくお聴きしながら全体的に変えていくイメージです。
確信や妄想によってカウンセラーの話に疑問を抱く、納得がいかないといったことは起こりやすいため、気になることは都度お話しいただきながら進めていきたいと思っております。
わからないことはわからない、納得できないことは納得できないと言っていただいて大丈夫です。
思春期と自己臭恐怖症
自己臭恐怖症は思春期妄想症の一種であり、思春期に発症しやすいのですが、実際相談に来られる方の年齢層は様々です。
学生時代は一人で悩み続け、社会人になって一定期間が経ち、限界を迎えたところでカウンセリングを受けに来られるパターンが多いと感じています。
自己臭恐怖症になる理由は一つではないため、カウンセリングでは丁寧に話を聴かせていただくようにしています。
思春期にさまざまな心の変化が生じて、それがどのように自己臭恐怖症に影響したのかを把握して改善を進めていく必要があるからです。
思春期は自我が確立されていないことで現実と妄想の境目が曖昧になりやすく、その結果「自分は臭い」という確信や妄想が定着してしまったところがあります。
発症から期間が経過しているほど複雑化しているためカウンセラーのサポートが必要です。
AXIAには自己臭恐怖症の悩みを抱えている方のカウンセリングをおこなってきた実績がありますので安心してご相談下さい。
あなたへのオススメの記事
-
- 〒530-0041
大阪府大阪市北区天神橋2-3-10
サンハイム南森町405 - TEL.06-6809-3998
- 南森町駅、大阪天満宮駅から徒歩3分以内