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2020/05/18
カウンセラーのブログ,サービス内容

性犯罪を止めるための脳科学を取り入れたカウンセリング

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性犯罪者は、同じ過ちを繰り返すというイメージを持っている人は多いでしょう。
実際にカウンセリングを受けに来られる方の中にも、数回逮捕された後に初めてカウンセリングを受けることを決めたという人もおられます。
性犯罪は再犯が多いというのは事実です。
性犯罪を止めるには話を聴いてもらえるだけでなく、脳科学の観点から性犯罪について学び、適切な止め方を身につけることができるカウンセリングを受けることが必要です。

再犯をする可能性を認めるところから克服が始まる

盗撮、痴漢、露出、強姦などは、犯罪行為に当たるということを分かっているはずで、その上で犯行に及んで逮捕された後も何の対策もせずに生活している人がいるのですが、世間では再犯の可能性が高い犯罪だという認識が強いのに当事者は逮捕されたのでもう再犯をするわけがないと表面意識では考えています。
しかし、再犯が起きてしまうのは、深層意識ではまた同じ行為を行いたいと思っていて、その思いが衝動として表面意識に上がってきても再犯を防ぐような対策をせずに生活しているためです。

性犯罪を止めるためには、再犯率が高い犯罪であり、それが自分にも当てはまるということを認めるところから克服がスタートします。

性犯罪が繰り返されるメカニズム

性犯罪が起きるのは、性嗜癖を犯罪という形で行動に移してしまうからです。
性犯罪が繰り返されるのは、下記のような脳の仕組みが関係しています。

刺激を受ける → 行動化する → 興奮する → 興奮の再体験を求める

このような状態になった脳は、性犯罪をする前に受けた刺激よりも弱い刺激を受けても性犯罪をしたいという欲求が高まりやすくなっています。

何かをきっかけに自分の性嗜癖を犯罪行為として実行した時、興奮した体験、逮捕されなかった体験、自分はすごいことができたという歪んだ成功体験
などが、それらをもう一度味わいたいという欲求を生み出し、犯行を繰り返すのが性犯罪です

何度も犯罪を繰り返す中で、罪悪感や後悔の念が生じる人もいるようですが、それでも自分の意思で止めることができないという点も性犯罪が繰り返される要因です。
家族に知られたり、逮捕されてもある程度の期間が過ぎれば再犯をする人がいて、中には10年以上再犯をしていなかったのに、ストレスが溜まっている状態で満員電車に乗った時に再犯をしてしまったという方もいます。

ストレスは原因ではなく引き金

性犯罪をしている人の多くは、犯罪を実行する少し前から過度なストレスを抱えていることが多いのですが、脳はストレスを抱えていると、危機的状態だと認識してストレスをどうにかして緩和しようとします。

そして、脳内でドーパミンという物質が増えるとストレスが緩和されるので、それが増えるためにスリルを体験して、その上欲求を満たすことができると
思われる性犯罪に走ってしまうのです。

男性は、ストレスの緩和のためにスリルと興奮を味わおうとする傾向があるので、ギャンブル、乱暴な運転、暴言や暴力などをする可能性が高まります。
性犯罪もその一つです。

さらに、上記のような行動でストレスが緩和されてしまうと、脳はストレスという危機から命を守った行動で、自分にとって良い行動だと勘違いして記憶してしまうのです。
その記憶は深層意識の中では、またストレスが蓄積した時には同じ方法をとればストレスが緩和されるものだという認識のものになってしまいます。

性犯罪は正しい行動の習慣化によって止める

性犯罪を止めるためには、性犯罪が起きるメカニズムを考慮して止める取り組む必要があります。
一度逮捕されて反省もしたり、後悔もしているからもう再犯はしないだろうという考えがあれば捨てて下さい。

性犯罪を止め続けるということは、止め続けるために必要な行動を継続してこそ成立します。
心の中で再犯をしなことを誓った、心掛けているという程度では、性犯罪を止め続けることは難しいでしょう。
性犯罪を繰り返してしまうのは、脳の本来の仕組みと性犯罪の体験がつながって悪い習慣が身についてしまっていることが原因であるため、性犯罪を止めるためには、止め続けるために必要な習慣を身につけなければならないのです。

脳科学を取り入れた性犯罪を止めるためのカウンセリング

性犯罪を止めるためには傾聴を軸に気づきを促すというカウンセリングだけでなく、性犯罪を繰り返してしまう理由や止めるために必要な条件を脳科学の観点から学ぶことができるカウンセリングを受けることが必要です。
なぜなら、適切な知識を持つことで自分の身に起きていることへの理解が深まり、自分が抱えている問題の深刻さと克服するための課題を受け止めることができるからです。

カウンセリングで性犯罪に関する間違った認識を正す

再犯防止のカウンセリングでは、性犯罪の脳のメカニズムをよく理解して上で取り組んで頂くことが重要です。
カウンセリングの中では、メカニズムについて説明をするのですが、理解をしようという意識が低い人は油断をカウンセリングを勝手に中断して再犯をしてしまうという傾向もあります。

脳は、自分の命を守る行動に関してはしっかりと記憶しておこう、深く考えなくても行動を起こせる状態にしておこうとするので、逮捕されても再犯をしてしまうのです。
人間としての意識は良くないことだとわかっていても、動物として本能で自分の命を守ろうとする脳の働きが良い行動だと認識したままにしておくと再犯が起きる可能性があるのです。

カウンセリングの目的の一つは、その脳の勘違いを正すことでもあるのです。
しかし、自分にとって良い行動だと記憶してしまうからこそ再犯する人もいて、それはカウンセリングを受けている人も例外ではありません。
せっかく性犯罪の抑止と改善のためにカウンセリングを受け始めたのに、カウンセリングを改善のために必要な取り組みだという認識が弱い人は再犯に至る可能性が高いのです。

正直に話すということが脳の抑止力を高める

性犯罪を繰り返さないためには、カウンセリングの中で自分の心の中で起きていることを正直に話すことを繰り返し、深層意識の中にある間違った思いを正すこと、深層意識から表面意識に上がってきた欲求に気づき行動化を止めることができるようにしなければならないのです。

心の中に衝動が出てきているのに嘘をついていると、脳は衝動に気づく力も衝動を抑える力も強くなりません。
嘘をついている時点で脳の中で起きた働きを否認しているので、脳はその働きに対応する力を育てる必要性を感じないからです。


自分の現状を正直に話すというのは、自分の内面で起きている心の働きを自覚して言語化するということでもあります。
感覚や感情を適切に言語化しようとする脳の働きは前頭葉が行っていることであり、前頭葉を活性化させることが理性の働きを高めることにもつながるので、カウンセリングの中で正直に話すということが再犯をしないためにとても重要なことなのです。


性犯罪を止めるためには、脳のメカニズムに関心を持ち、性犯罪という者への理解を高めると同時に再犯の可能性が高いことを認めてください。
その上で何が再犯を抑止することにつながるのかを学び、必要な行動を継続してください。
カウンセリングは、性犯罪を止めるために必要な自己洞察の時間であり学びの場でもあります。
しっかりとカウンセリングを継続して性犯罪を止め続けるための習慣を身につけてください。


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