記憶が消える理由は解離性障害かも
もしかしたら、あなたが抱えている記憶が消える理由は、解離性障害かもしれません。
解離性障害は、意識すること、記憶することが一時的に困難になっていて、その間は、五感から得た情報の処理、記憶の保存と想起、思考の働き、適切な行動などができなくなっている状態です。
最近、覚えていない行動が多くなったという方は、もしかしたら解離性障害の可能性もあるので、下記の内容を読んで自分と照らし合わせてみて下さい。
ストレスレベルが高いと記憶が消えることがある
カウンセリングをしていると、人間の記憶というものはストレスによって大きな影響を受けるということを実感します。
数日間の記憶がない、前日に買ったものの記憶がなくて同じものを買ってしまう、というようなことで悩んでいるという方からの相談があるのです。
カウンセリングの予約をしたのに、予約をした記憶がないという方もおられます。
自分は軽い記憶喪失かも知れない、記憶が無くなることが時々あるということで相談に来られる方に共通していることは、過去からかなり大きなストレスを受け続けていたことがある、現在もストレスを抱えている、可能性があるということです。
人間の脳は、ストレスレベルが高くなると情報処理能力が低下します。
記憶というのは、情報処理の結果脳内に残るものであり、思い出そうとした時に思い出せるものなのですが、ストレスレベルが高いとある行動が記憶に残らないということが起きてしまうのです。
解離性症障害は心をストレスから守るためのもの
あなたの記憶が消える理由が解離性障害であるなら、それを生み出しているストレスに対して心が対応できるようにならなければなりません。
それは解離性障害という心の病が、自分の心をストレスから守るために生じているものだからです。
脳の働きの優先順位は、自分の命を守ることなので過度なストレスに襲われると防衛反応が強まって、その影響が記憶をするという脳の働きを阻害してしまうことがあるのです。
下記では、そのメカニズムを詳しく説明しています。
ストレスに対する脳の働きと記憶の関係
人間の体はストレスを受け続けると、ストレスに対抗するために副腎からコルチゾールというホルモンを分泌するようになります。
コルチゾールは、ストレスへの対処に必要で、健康のバランスを調整してくれるものでもあるのですが、分泌され続けると記憶を保管しておく脳の海馬という部分の委縮を招くと言われています。
主に短期記憶と言って、数秒から数十分間の記憶であり、その記憶は人に話したり、書き写したり、再学習によって長期記憶へと転送される記憶を保管しておく場所が海馬です。
海馬が委縮してしまうということは、些細なことを記憶することが難しくなり、起きた出来事を時間が経つと忘れてしまいます。
そのため、数日間のうちで記憶がない時間帯がある、昨日と同じものを買ってしまうということが起きてしまいます。
強いストレスを受け続けてきた人、それによって脳のストレス耐性が弱くなっている人は、記憶が消えてしまうということが起きやすくなるのです。
カウンセリングと記憶の関係
ストレスが記憶に与える影響を考えると、カウンセリングの役割はストレスを緩和することが1つの目的となります。
また、記憶が無くなるということや覚えている範囲の出来事を話してもらって、記憶を刺激することもカウンセリングの中で行っていきます。
記憶は、覚えるというインプットだけでなく、思い出してそれを言葉や文字にするというアウトプットによって強化されるので、カウンセリングは記憶するという力を高めるためにも大切な時間になります。
また、ストレスを受けても脳がダメージを受けにくくなるように、認知力、思考力などが成長することも大切です。
認知力と思考力が成長すると、同じストレスを受けても脳が受けるダメージが小さくなるからです。
認知力、思考力の成長はストレス耐性の強化でもあります。
ストレス耐性を高めて、脳が記憶を忘れるということで心を守らなくても良いようにしていくこともカウンセリングの目的です。
AXIAでは、自分は記憶喪失かも知れない、時々記憶が途切れるという方の相談もお受けしていますので、もし記憶に関して悩んでいるという方はご相談下さい。