依存行動を止められない原因は否認の心理

AXIAには、依存症の相談に来られる方が非常に多いです。
依存症の大きな特徴は、止めなければならないとわかっているけどやめられないという点です。
ギャンブル、飲酒、買い物、過食、性嗜癖、万引きなど、止めなければならい行動があるけど、それを自分の意思で止めることができないというものが依存症です。

依存症が改善しにくいのは、否認の心理があるために改善のために必要な行動を継続することができないという理由があるからです。
それは依存症が否認の病といわれる特徴を持っているからです。

否認の心理が強いと、家族に問題になっている行動を止めるように言われて、一度は止めようとしたとしても理由をつけてまた行動を再開してしまうことが多いと言えます。
止めなければならないという事実を否認してしまうのです。

依存症とカウンセリングの取り組み方

依存症を改善するためにカウンセリングを受けるようになった人の中にも、自分は依存症ではない、我慢したらやめることができる、もう治っているなど、自分の問題点や現状を認めようとしない人もいて、そのような人達は改善せずにカウンセリングを止めてしまうことが多いです。

依存症を改善するために受け始めたカウンセリングも継続することができないため、依存症はカウンセリングでも改善が難しい心の病であると言えます。

しかし、カウンセリングを継続している人に関しては、改善に向かっていきます。
依存症を止めるためにカウンセリングを継続している人は、否認をしないようになり、生活習慣も変化します。
その結果、依存行動も無くなっていくのです。
さらに生活習慣の変化は、家族関係や仕事にも影響が生じます。

家族との関係が良くなって、信頼関係も強くなります。
仕事でも習慣が変化したことによって成果が出るようになります。
カウンセリングを受けている人の中には、職場の中での信頼度が増したという人、仕事の成績が上がって給料も増えたという人もおられます。

依存症は否認を止めることが改善の第一歩

依存症は、否認を止めて真摯に取り組めば改善が可能です。
カウンセリングを継続されている方たちは、否認したい自分の心と向き合い、それを乗り越えて改善に取り組んでおられる方たちです。
その方たちは、もう大丈夫だと勝手に判断をしてカウンセリングに来なくなったりすることはなく、着実に改善に近づいています。

依存症は、依存行為だけが問題なのではなく、心理的な否認度合いと依存的な思考を改善しないと再発してしまいます。
改善が進んでいる方たちは、依存行為を止めているだけでなく、否認することを止め、依存的な思考も改善しようとしている方達です。

依存症の改善と家族のサポート

依存症は、上記で説明したような否認の心理の強さというものがあるので、依存症の人が自らカウンセリングを受けようと決断することは少ないです。
多くの場合は、家族に促されてカウンセリングを受け始めることになります。

ご家族の誰かが依存症である場合は、家族ができる最初のサポートが依存症の当事者をカウンセリングに促すことです。
最初は一緒に来て頂いても構いません。

もし、依存症の当事者がカウンセリングを受けることを拒否したら、ご家族がカウンセリングに来て下さい。
依存症の人に対する家族の関わり方についてアドバイスさせて頂きます。

依存症の改善のために根気よくカウンセリングを受けること

依存症は、本人が否認の心理があるためにカウンセリングを中断しようとするケースが多いのですが、ご家族は本人の意向をあっさり受け入れず家族で話合いカウンセリングを継続することを促して欲しいと思います。

本人の意向に沿ってカウンセリングを中断することで依存症が悪化していくと家族への様々な負担も大きくなります。
もし、どうしても本人がカウンセリングを拒む場合も、ご家族だけが相談に来て頂ければ、今後の対応について一緒に考えていきます。

依存症は、不適切な習慣が身についてしまっているという問題なので、習慣を変えることが改善の条件であり、カウンセリングを受けることが習慣化することも重要な習慣の変化の1つなのです。
ずっとカウンセリングを受け続けなければならないということはないので、依存症を止めた上で良い習慣が定着するまで根気よく取り組んで頂きたいと思います。

依存症の放置は、健康、キャリア、財産、人間関係を損なうものなので、依存症であることに気づいたら、決して放置したりせずカウンセリングを受けて
頂きたいと思います。