インターネット依存症という心の病

インターネットが普及し、スマホやアイパッドなど屋外でも気軽にネットに繋がることができる世の中になっていて非常に便利な半面、ネットに依存して生活習慣が乱れている人もいます。
※ここからは、ネット依存と表現していきます。

スマホ依存がインターネット依存を拡大している

カウンセリングでは、ネット依存で相談に来られる方もおられます。
自分がネット依存症であるという自覚を持って来られる方もいれば、ひきこもりや買い物依存、不登校などの問題の背景にネット依存が隠れているケースもあります。

ネット依存症は病気ですが、病院で薬を飲んだからと言って改善されるわけではありません。
依存症全般に言えることですが、日常生活の習慣に異常性がある病気なので、習慣を変えて良い習慣を定着させることが大切です。
そして、カウンセリングは依存症の人がどのように習慣を改善すればいいかを相談できる機会なのです。

ネット依存になる3つの原因

ネット依存症と言っても、依存する原因はさまざまなので何でネットに依存しているのかという視点が克服のためには必要です。
ネットに依存する原因として下記の3つを取り上げてみました。
ネットに依存している多くの人が3つのうちのいずれかに当てはまると思います。
人によっては複数が当てはまる場合もあると思うので、参考にご覧ください。

ネット依存の原因 その1 知識 ・情報への依存

人間には、物事について詳しく知りたいという知識欲があり、インターネットは簡単に知識や情報を得られるためにそれに依存しやすいのです。
ネット上の知識や情報は、その根拠が明確でないために不確かなものも多いですが、本を買って読むよりもお手軽であるため、欲求が満たしやすいのです。

ネット依存の原因 その2 他人とつながりたい欲求

人の持っている強い欲求の1つが、誰かと仲間になりたいという所属、愛情の欲求です。
フェイスブックやツイッター、ラインなどのSNSは、ネット上でその欲求を満たしてくれます。
また、その満たされたものを失いたくないという思いも同時に発生するため、止められなくなるのです。
これも人がネットに依存する理由の一つです。

ネット依存の原因 その3 ネットゲームと射幸心

人間の心理には射幸心というものがあります。
これは幸せを得たいという心理なのですが、実際に幸せを得た時の心理ではなく、幸せを想像する、願う気持ちなので、ネットゲームの中でキャラクターやアイテムを当てることができるという仕組みに射幸心が刺激されてネットゲームに依存してしまうのです。

主に上記のような3つの原因がネット依存を拡大させています。

カウンセリングでインターネットへの依存を克服

カウンセリングでは、ネット依存症で相談に来られた方がネットに依存しているのは、上記のどのような理由なのか、依存している理由は一つなのか、それともいくつの原因が重なっているのかということを話を聴きながら分析します。

ただ、依存症は話を聴くだけのカウンセリングでは改善しないため、聴いた内容をもとに具体的な生活習慣改善の取り組みを提案させていただきます。
日常の取り組みと自己洞察、習慣の確認のためのカウンセリングという同時進行でネット依存症を改善していきます。

カウンセラーは、専門的な観点から必要なお話を聴き、改善のために必要なことを見極めアドバイスをさせていただきますので、ご本人とご家族の方はしっかりと習慣の改善に取り組んでいただきたいと思います。
ネット依存をはじめ、依存症の方は、依存行動により脳の働きが依存に繋がる働きになっているので、反省や我慢だけでは改善するのは難しいと言えます。
カウンセリングという形で専門家のサポートを受けながら改善に取り組んで下さい。