回避依存症のカウンセリング

もし、このページを読み始めた方が、異性と仲良くなり始めると初対面の時よりも不安になったり、付き合い始めると別れたい気持ちになったりして、恋愛が長続きしないという悩みを抱えておられるのなら、このページを最後まで読んで頂ければと思います。

恋人ができても恋愛が続かないという悩み

人と仲良くなることはできるし、恋人もできるのに付き合い始めると長く続かないという悩みを抱えている人がいます。
そのため、このような悩みを抱えた方は、1年間に何度も付き合う人が変っているということもあります。

付き合う前は相手と良い関係を築きたいと思っていても、付き合い始めたら不自由さを感じたり、相手への態度が横柄になり安定した関係を築いていくことができないという悩みの背景には、回避依存症という問題が関係している可能性があります。

この記事では、回避依存症とはどのようなものなのか、回避依存症と恋愛依存症の関係、回避依存症の克服などについて説明しています。

回避依存症の主な特徴

回避依存症の人に見られる主な特徴を紹介します。
下記のような特徴が当てはまるという方は、回避依存症の可能性があります。

他人と深い関係が築けない

回避依存症は、子どもの頃からの親子関係、特に母子関係によって束縛や支配を受けてきた結果、他人からの束縛や支配される関係を恐れ、人間関係で深い関係を構築することを極端に避けようとする心の問題です。

回避依存症の人は、人と距離を縮めることが怖いものの、元々は 人に理解されたいという思いや自分を受け入れてもらいたいという気持ちを持っています。
このような特徴が、仲良くなることはできるのに一度得た相手からの評価を損ねたくないという防衛意識から、相手からの評価によって分かれることを避けようとして自分から別れを切り出すことになり、恋愛関係を継続していくことが難しくなる要因となっています。

回避依存症の人の恋愛傾向

回避依存症の人は、他人と一定の距離を取りたがるのですが、恋愛では初めは親しみやすい態度で相手に近寄っていくという行動がみられます。
そうして、相手が自分を求めてくれるようになる状況を作っていきます。

演じると言っても騙そうという意識があるわけではなく、相手に対してどのような態度でいることが理想的かを察知する能力が高くて、相手に合わせることができるという感じです。

ただ相手が自分に好意を持ち、関係性が構築されると離れたくなるのが回避依存症で、「最近冷たくなった」と言われてしまうような態度を取るようになっていきます。

付き合う前や付き合いだしたころは優しかったり、自分に関心を持ってくれていたのに、こちらの気持ちが高まるほど、相手はそっけない態度になったり、自分と距離を置くようになってしまうのは、回避依存症の人の恋愛傾向です。

追いかけると逃げたくなるが他人からの関心は求めている

恋愛関係は、多少なりともお互いに依存をしている状態です。
恋愛では、相手に依存しやすい人ほど支配欲や独占欲で相手の行動を制限しようとする傾向がありますが、 回避依存症の人はそれを察知すると相手と距離を取ろうとしはじめめます。

依存関係を拒絶する態度として「最近冷たい」と言われるような言動の変化が起きるのですが、 相手はそんなことは分からないので、態度の変化に不安を感じるようになります。

当然、いきなり距離感を感じるような態度を取られた相手は不思議に思って、距離を詰めようと追いかけてこようとするのですが、相手が関係を深めようとするほど回避依存症の人は逃げていきます。

次第に、逃げられ続けた相手は寂しさから、他に自分の寂しさを埋めてくれる人を探し始めますが、そうなると今度は回避依存症の人が、初めのような優しさや愛情を見せていき、相手の興味を自分の方へ戻そうと動きます。
その変化を見て、相手は「やっぱり優しい、愛されている」と感るので回避依存症の人の元へ戻ってくるのですが、そうなるとまた逃げたくなり距離を取る。 …という、繰り返しになります。

回避依存症と恋愛依存症は惹かれ合う

上記で説明している恋愛傾向は、回避依存症と恋愛依存症の典型的なパターンです。
回避依存症の人と恋愛依存症の人は惹き合いやすく、カウンセリングをしていても、「別れたいのに別れられない」、「突然、恋人の態度が冷たくなった」という悩みや回避依存症の人に対して恋愛依存症の人がストーカー行為をするようになってしまったという相談を受けることがあります。

回避依存症のタイプ別特徴 4タイプの解説

回避依存症は、他人と親密になることへの不安感、恐怖感があり、他人と安定した関係が構築できないという基本的な特徴は共通していますが、特徴を細かく分析すると4つのタイプに分類することができます。
自分がこれまで恋愛で安定した関係を築くことができていないという方は、下記のタイプの中に思い当たるものがあるかもしれません。

脱走者タイプ

脱走者タイプは束縛が嫌いで、自由であることを求めているので、束縛されると相手と別れたいという気持ちが強くなります。
極端な例だと、彼女から「浮気はしないで」という当然の要求をされたとしても強く束縛されたと感じて相手と距離をおきたくなります。
不自由になることに強い抵抗感があるため、恋愛関係を継続することが難しいタイプです。

独裁者タイプ

相手を自分のコントロール下に置こうとするタイプで、相手が自分の思い通りにならなければ不機嫌になり、時には暴言や暴力で支配しようとします。
このタイプが恋愛依存症の人と付き合うと、支配をしようとする側とコントロールを受け入れてしまう側との間に共依存関係が生まれます。
そのため、恋愛依存症の人が暴言や暴力を受けても独裁者タイプの人から離れられなくなってしまいます。

ナルシストタイプ

本当は自信がないのに歪んだ自己愛で『自分は特別な存在だ』と思い込んでいるタイプです。
恋愛になると恋人に対して自分を称賛するように求めるので、付き合った相手は過剰だと感じながらも本人が喜ぶような言葉を掛けます。
それをしてくれない相手とは一緒にいることが耐えられなくなり、恋人が本当に本人のことを思ってくれていてもその気持ちに寄り添うことができず一方的に別れを切り出します。

搾取者タイプ

子供っぽくわがままで、付き合った相手に対して自分のして欲しいこと、与えて欲しいものを要求します。
相手を喜ばそうという気持ちは弱く、自分が満たされることばかりを求めているため、対等な関係を求める相手とは付き合い続けることができません。
恋愛依存症の人がこのタイプと付き合うと、お金や時間を搾取され続けても別れることができなくなってしまいます。

回避依存症でお悩みの方はカウンセリングへ

カウンセリングでは、回避依存症の相談を受けることは少なくありません。
多くのケースは、自分が回避依存症だという自覚は無く、ただ恋愛が続かないという悩みであったり、相手からの嫉妬や束縛に悩みが相談のきっかけです。

相談に来られる人の中には、本人は自分の恋愛傾向が回避依存症だと自覚していないが、自分の彼氏や彼女が回避依存症かもしれないので相談に来たというケースもあります。
回避依存症の人と付き合うと、相手の身勝手さに振り回されたり、共有できないことが多いと感じたり、恋愛関係を築いていくことが不安になる出来事が起こるので、それが相談をするきっかけになるようです。

回避依存症の相談に対応できるカウンセラー

回避依存症の相談は、恋愛に関する心理的問題と依存症の両方に対してアプローチができるカウンセラーに相談することが望ましいと言えます。

恋愛という男女の関係性の問題だけでなく、依存という個人の心理的問題が重なり、抱えている悩みが生じていることが多いので、一人で解決しようと思っても同じことを繰り返したり、正しい判断ができないという状態になってしまいます。
カウンセリングは、表面的な恋愛の問題だけでなく、それを生み出している心理的要因に焦点を当て根本的な改善を目指して話を進めていきます。

当オフィスは、幼少期の体験が原因で生じている恋愛の悩みに関する相談依頼が多いため、カウンセラーは回避依存症や恋愛依存症を含めた恋愛の相談への対応実績が豊富です。
自分は回避依存症かもしれないと悩いる方は、安心してカウンセリングをご利用下さい。