夫が家に帰って来ない“帰宅恐怖症”という問題
仕事が終わっても、『家に帰りたくない』、『家に居場所がない』、『妻が怖い』と思っていて、わざと残業を多くしてみたり、どこかに寄り道をして帰宅恐怖症で悩んでいる男性は少なくないようです。
帰宅恐怖症については、メディアでも取り上げられているのを目にすることがありますし、弊社にも帰宅恐怖症についてカウンセラーの見解を教えて欲しいとテレビ局から電話が入ったこともあります。
実際に帰宅恐怖症だということでカウンセリングを受けたいという依頼もあります。
自分は家に帰りたくないという思いを自覚して相談に来る人もいれば、別の悩みの背景に帰宅恐怖症があるというケースもあり、カウンセリングではどちらのタイプの相談も対応することがあります。
また、夫が帰宅恐怖症になっていると奥様から相談が入る時もあります。
この記事では、帰宅恐怖症についてその心理、注意点、カウンセリングの提案に分けて説明しています。
帰宅恐怖症になっている人の心理
あなたは、必要のない残業をする、居酒屋、ファーストフードやコーヒーショップ、ネットカフェで時間を潰すなどしてから帰宅しているということはありませんか?
もし、そんなことが頻繁にあるようなら、もしかしたらあなたは帰宅恐怖症かもしれません。
帰宅恐怖症の原因の多くは、夫婦関係である確率が高いと言えます。
そのため、夫婦関係の中にある帰宅恐怖症になる要因についてまとめてみました。
下記の項目に当てはまることはありませんか。
もしいくつか該当するようならあなたは帰宅恐怖症、帰宅恐怖症の予備軍かも。
- 妻が夫の行動を監視したり、束縛したがる
- 妻の気が強く、夫が自分の感情や思いを表現できない
- 妻からいつも同じような愚痴を聞かされている
- 妻がいつも朝から不機嫌である
- 妻が家の中を片付けてくれない
- 妻があまりにも子供優先である、子どもに夫に愚痴を話している
- 妻と母親、または父親の関係が強く、いつも実家の意見に左右されている
上記の中のいずれかの不満を持っていることで、家に帰ることに抵抗を感じていたり、意識的もしくは無意識に仕事を長引かせているという人や家に帰らずにどこかに寄り道をして帰ることが習慣化しているという人もいます。
帰宅恐怖症の延長線上にあるリスク
帰宅恐怖症で家に帰ることが辛いと思っているのなら、その状態を出来るだけ早く解決した方が良い理由があります。
それは、帰宅恐怖症の延長線上に下記のような問題が起きる可能性があるからです。
- 夫婦関係の修復ができなかったため離婚に至る。
- 家に帰ることができない心の辛さが悪化して自殺を図る
離婚に関しては、できるだけ回避できることが望ましい反面、離婚によって葛藤のある生活から離れて夫婦がそれぞれの人生で再スタートが切れるというケースもあります。
帰宅恐怖症という状態になっている場合は、夫婦で話し合う機会を設けて結婚生活の葛藤を小さくしていくことによって、帰宅しやすくなって離婚が回避できることもあれば、夫婦共に離婚という選択肢を取れることで気が楽になることもあるので、家に帰らないという状態を先延ばしせずに話し合いをすることが必要だと言えます。
帰宅恐怖症で一番怖いのは、夫婦間の葛藤が解消されないことに悩み続けて自殺を図ってしまうことです。
家に帰る時間が遅いことが習慣化している上に、表情がうつろになっていたり、ため息が増えている、家で言葉を発することが極端に減ったという状態なら、とりあえずカウンセラーに相談して欲しいと思います。
夫婦で一緒にカウンセリングを受けても良いし、夫が抵抗を示した場合は妻だけがカウンセリングを受けた方が良いでしょう。
帰宅恐怖症のカウンセリング
帰宅恐怖症のカウンセリングは、家に帰りたくないという自覚のある男性から依頼があることもありますが、夫が家に帰ってこないという悩みを抱えた女性から依頼があることもあります。
また、先に夫婦のどちらかがカウンセリングを受けるようになり、タイミングをみて夫婦で一緒にカウンセリングを受けてもらうようになることもあります。
夫婦で一緒に受ける方が解決までに掛かる時間は少ない傾向にあります。
1人でカウンセリングを受ける場合
帰宅恐怖症の男性が1人でカウンセリングを受ける場合は、家に帰りたくない理由やいつからそうなっているのかなど、今の自分の状態やそこに至るまでの経緯を聴かせて頂きます。
その中で、自分の本音を言葉にしていくことで、自分が今後どうしたいのかに気づいて夫婦関係を見直そうとされる場合もあれば、離婚をすることを真剣に考えるようになる人もおられます。
夫婦関係の見直しをしていきたいという方は、その後夫婦で一緒にカウンセリングを受けるようになることが多く、離婚を考えるようになった方は引き続き1人でカウンセリングを受ける傾向があります。
夫婦で一緒にカウンセリングを受ける場合
帰宅恐怖症の改善を目的に夫婦で一緒にカウンセリングを受けられている場合は、先に夫か妻の一報が相談に来て、タイミングを見て夫婦で受けるようになった人もいれば、夫の帰りが遅いという状態について事前に夫婦で話をして一緒にカウンセリングを受ける人もおられます。
どちらの場合でもカウンセラーが夫婦の間に入って話を聴くことで、夫婦間の相互理解が深まるように支援します。
カウンセリングを継続しながら夫婦間の相互理解が深まり、些細なことから重要なことまでコミュニケーションとれるようになり、その後にカウンセラー
の力を借りなくても良い夫婦関係を維持できる時間が長くなれば、どんな時も話し合い解決していける夫婦になっていきます。
夫婦だけで話をすると、これまでの不満に話の焦点が向いて話が進まなくなったり、余計に喧嘩が増えて帰宅したくない気持ちが強くなってしまうこともあるので、カウンセラーという第三者を間に入れて話をすることをお勧めします。
弊社はいろいろな悩みでの夫婦カウンセリングの依頼を受けているので、どのカウンセラーも夫婦同席でのカウンセリングを行った経験があるのでご安心下さい。
帰宅恐怖症でお悩みの方へ
今、この記事を見ておられる方が、帰宅恐怖症になっている男性の場合も、夫が家に帰って来ないという女性でも、今の状態に問題意識を持っておられる
のならカウンセリングを受けて下さい。
カウンセリングでは、夫婦それぞれの話を聴いてカウンセラーが解決の糸口を一緒に考えて行きます。