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2020/05/26
カウンセラーのブログ
対人恐怖症

『人から嫌われたくない』と思っている人が知らない心の秘密

なぜ人に嫌われたくない気持ちが強いのか?

他人の評価=自分の価値になっている

本来、他人からの評価と自分が自分にする評価は別軸で存在しています。
他人に嫌われようが自分が自分にする評価には影響しないのです。

しかし、自分が自分にする評価を持っていない人の場合はどうでしょう?
他人からの評価軸しかないから他人の評価がすべてになってしまいますよね。

つまり、他人に嫌われる=自分には価値がないといった極端な捉え方になりやすいわけです。
嫌われたら自分の価値がなくなるとすれば大変なこと。
嫌われたくない気持ちが強くなるのも当然だと言えます。

心理的な傷付きやすさがある

嫌われることが怖い人は、否定や拒絶を極端に恐れています。
仕事でミスをやさしく指摘されただけで泣いてしまう人がいるくらいです。

相手との距離を測りながら自分が傷付かないように壁を作って接する。
自分を守ることに必死で嫌われるというリスクを取ることができずにいるのです。

人に嫌われるのは誰にとっても多少なりショックを受けること。
そのショックが大きい人ほど嫌われることを恐れるわけです。

孤立への恐れが強い

人に嫌われるということは自分の周りから人が離れていくということ。
嫌われることが続けばいずれ一人になってしまいます。
自分が一人ぼっちになること、孤立を恐れている度合いが高い人ほど嫌われることに対して怖さを感じるのです。

日本では村八分という制裁があったほど、集団からの孤立は恐ろしいことという認識があります。
さらに家庭環境で見捨てられる恐れを感じていた人や学校でいじめに遭った経験がある人は孤立への恐れを抱きやすい。
「孤立=死」の感覚になっていたとすれば怖くて仕方がないのは頷けるでしょう。

誰からも嫌われたくないと思う心理

誰からも嫌われたくないと思っている人は自分のことが嫌いです。
はっきり嫌いだと自覚していなかったとしても、あまり自分に対して良い印象は持っていません。

自分の良いところを聞かれても答えることができない。
悪いところはいくらでも出てくる状態になっています。

自分が嫌いな人は苦しみや生きづらさを抱えているため、さらに他人から嫌われることまで起こってしまうと耐えがたい。
だから、誰からも嫌われたくない気持ちになるのです。

誰にも嫌われないのは無理

自分が自分らしく人とかかわって生きていこうと思うなら全員に嫌われないというのは無理です。
好感度No.1の芸能人、有名な経営者、過去の偉人ですら嫌われない人はいません。

「嫌われる勇気」で有名なアドラー心理学では、好かれる人が2割、嫌われる人が2割、どちらでもない人が6割だと言われています。
8割の人に嫌われないことはできるとして、嫌われる人が2割いる以上全員は無理なのです。

自分らしさを出す以上、それが嫌だと言う人は少なからず出てきます。
逆にそれが良いと言ってくれる人が出てくることを考えれば、一定数の人から嫌われることは必要なのではないでしょうか。

嫌われた方がいい場合がある

嫌われたくない気持ちが強ければ強いほど「嫌われた方がいい」と言われても納得はできないでしょう。
しかし、実際は嫌われた方がいいケースがあります。

自分と相性が悪い人、自分が苦手に思っている人に嫌われず、逆に好かれてしまったらどうなりますか?
話しかけられて必死に相手に合わせないといけないし、食事にでも誘われようものなら何時間も相手に合わせて愛想笑いをしないといけませんよね。

傷付きたくないから嫌われるのは嫌というのはわかります。
ただ、誰にも嫌われないことによって好かれたくない人に好かれてしまうことはもっと嫌なことです。

実際に会いたくない人から頻繁に連絡がきて、特に予定がないからといつも嫌々会いに行っている人がいました。
嫌われることによって好かれたくない人に好かれずに済む可能性に目を向けてみてください。

仲良くしたいけど嫌われるのは怖いという葛藤

嫌われるのが怖くて職場や学校で他人と距離をおいているけど、1人でいるのは寂しいという悩みを長年抱えている人がおられます。
カウンセリングには、そういう方からの相談依頼は比較的多いです。

人から嫌われるのが怖いという悩みを抱えている人は、周囲の人から見ると人間関係を上手く築いているように見える人もたくさんおられます。
嫌われるのが怖いという思いから生まれている努力が、人間関係を保つ要因になっているものの本人は気疲れをしていることもあるのです。

行動原理が『嫌われないため』であるとストレスが溜まる

『自分の願望を満たすためには、自分が怖いと感じていることに直面しなければならない、それは自分にとって辛いことだけど、願望も満たしたい』。
このような状態を葛藤と言いますが、人は葛藤に上手く対処できないと心の状態が悪くなってしまいます。

嫌われたくないという思いがあるかどうか質問すると、多くの人が「嫌われたくないと思っている」と答えると思いますが、質問されるとそう答えるけど日頃からあまり人からどう思われるかを意識せずに生活している人もいます。
しかし、他人からの評価を気にして『嫌われたくない』、『他人にどう思われているのだろうか』という警戒心が心の中で常に働いている人もいます。
他人からどう思われているのかということを考えやすい人は、そうでない人に比べて心の中に葛藤が生じやすいと言えます。

『嫌われたくない』という思いが強く、何か行動を起こす時に他人からどう思われるかを強く意識する人はストレスが蓄積しやすいでしょう。
どんな行動を起こす時にも、ひとつの行動を選択する根拠が『嫌われないように』ということであれば、心が疲れてしまいます。


カウンセリングでは、人から嫌われないかどうかを気にしている人からの相談が増えるタイミングがあります。
それは、新年度のように学校や職場など、新しい環境での生活が始まる人が多い時期です。
また転職したことによって人からどう思われているかという意識が強くなる人も少なくありません。

新しい環境で生活するための心構え

新しい年度になると、職場や学校などで新しい環境での生活が始めるという方がたくさんおられると思います。
嫌われるのが怖いと思っている人にとって、新しい環境の中での生活は心に負担を感じるものです。
でも新しい環境だからこそ、良い形で人間関係を築いていきたいという思いも強いでしょう。
この記事を読んで下さっている方には、新しい環境で生活するためのヒントをお伝えできればと思います。

人から好印象を持ってもらうことを急がない

職場であれ学校であれ、新しい環境で過ごすということは緊張感が増すことでストレスが蓄積します。
特に他人に嫌われることへの警戒が強い人は、よりストレスを感じやすい環境であると言えます。

新しい環境で生活をする時、ストレスを増加させないために必要な考え方は、他人から良い評価をもらうことを急がないということです。
他人から良い印象を持ってもらったり、仕事なら信頼をされたいと思いが生じることは不思議なことではありませんが、他人から嫌われたくないという気持ちが強いほど安心感を得るために他人から良い評価を得ることへの焦りがある傾向があります。

しかし、出会って間もない人から良い評価をもらうということは簡単なことではないのですが、それを求めて焦る気持ちが生じると他人から嫌われるのではないかという不安も生じやすくなります。
なぜなら、他人から嫌われたくないという思いが強い人にとっては、良い評価は嫌われないことへの安心材料なので、それが得られないことは嫌われる可能性があると考えてしまうからです。

無関心という評価があることを知る

他人から良い評価を得ることを焦らないというのは、他人からの評価の中には無関心というものがあるということを理解するということでもあります。
他人から自分に対して向けられる評価は、良いか悪いかだけでなく関心がないというものもあるので、良い評価が得られないことは嫌われていることとイコールではないと知ることが大切です。

新しい環境で生活をする時、他人は自分に無関心という段階があるので、人間関係は小さな接点から少しずつ関心が増えていって親しみや信頼が築かれていくものだという認識を持っておくことが自分の心に負荷を掛けないためにできることです。
このように意識しても、どうしても他人からどう思われているか気になってしまうという人はカウンセリングを受けてみることをお勧めします。

カウンセリングでは、新しい環境での生活が始まった人の相談も受けています。
新生活は不安と期待の入り混じって心にストレスが掛りやすい環境ではあるので、新生活の中で心に余裕が持てないという場合はカウンセリングを利用してみて下さい。

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